「テイルズオブベルセリア イラストレーションズ いのまたむつみ×藤島康介×バンダイナムコスタジオのキャラクター仕事」を購入したので内容を紹介します。
買おうか迷っている方は参考にしてください。
この記事は初版のものを参考に書いています。
版数が違う場合、記事内容とは異なった情報が載っている場合があります。
本書の内容についての質問や本書を購入した感想などがあればメールフォームから送って下さい。
記事に反映させていただく場合があります。
宣伝になりますが、筆者の作ったテイルズオブベルセリアの攻略サイトが公開中です。
この記事を見てテイルズオブベルセリアを再びプレイしたくなった方は参考にして頂くと嬉しいです。
「テイルズオブベルセリア イラストレーションズ」の内容
目次ページ
目次ページは下の画像のようになっています。

Illustration
いのまたむつみ氏による以下のイラストが掲載されています。
- ソフトパッケージイラストラフ
- ソフトパッケージイラスト
- 本書のカバーイラストラフ
- 本書のカバーイラスト
イラストは下の画像のように2ページの大サイズで掲載されています。

Character Image & Impression
以下のキャラクターのパーソナルデータと彩色イラスト、デザインを担当したイラストレーターの名前とキャラクターへのコメントが掲載されています。
- ベルベット
- ライフィセット
- ロクロウ
- マギルゥ
- アイゼン
- エレノア
- アルトリウス
- カノヌシ
Character Image & Impressionページの構成は下の画像のようになっており、右ページにパーソナルデータとイラストレーターのコメントが、左ページにイラストレーターの名前と彩色イラストが載っています。

この画像では確認しにくいですが、イラストレーターの名前はページの左上に小さく載っています。
パーソナルデータにはキャラクターの年齢、身長、武器、戦闘タイプ、種族が載っています。

イラストレーターのコメントにはキャラクターをデザインする上でのイメージやモチーフ、デザインの流れやポイント、デザイン時の苦労話などの制作秘話が載っています。

なお「TOB 公式設定資料集」にも本書と同じ彩色イラストとパーソナルデータが載っています。
彩色原稿とパーソナルデータさえ見ることができればいいという方は紹介記事を参考に公式設定資料集の購入を検討すると良いでしょう。
Character Making Process
以下のキャラクターの設定画、シルエット、彩色原稿、デザインのポイント、デザインを担当したイラストレーターのコメントが全キャラクター4ページにわたって掲載されています。
- ベルベット
- ライフィセット
- ロクロウ
- マギルゥ
- アイゼン
- エレノア
- アルトリウス
- カノヌシ
設定画は下表のものが3ページにわたって載っています。
| キャラクター | 掲載設定画 |
|---|---|
| ベルベット | ラフ画(正面) ラフ画(背面) ラフ画(背面/インナー) ラフ画(背面/コート) 彩色ラフ画(背面) |
| ライフィセット | ラフ画(正面) ラフ画(表情) ラフ画(横) 彩色ラフ画(正面) 彩色ラフ画(背面) コスチューム&インナー 小物(カバン) 装飾品 袖・履物 カバンの中身 天族の記号 |
| ロクロウ | 線画(正面) 線画(横) 線画(防具/甲冑ほか) 武器 カラーデザイン案 |
| マギルゥ | 初期デザイン(正面)1 初期デザイン(正面)2 初期デザイン(横) 完成線画(正面) 完成線画(横) 完成線画(背面) ラフ画(武器) |
| アイゼン | ラフ画(正面) ラフ画(背面) ラフ画(横) ラフ画(表情/正面) ラフ画(表情/横) ラフ画(表情/斜め横) 彩色ラフ画(正面) 彩色ラフ画(背面) 彩色ラフ画(表情/正面) 彩色ラフ画(表情/横) 彩色ラフ画(表情/斜め横) 背面の文様 装飾品(ロケット) 装飾品(バングル) 装飾品(ダガー) 装飾品(鎖) 装飾品(カフス) 手袋 ブーツ ベルト コスチュームインナー 各設定の図解 |
| エレノア | ラフ画(正面) ラフ画(背面) 彩色ラフ画(正面) 彩色ラフ画(背面) ラフ画(インナー) ラフ画(靴続) ラフ画(コスチューム背面の紋様) ラフ画(武器/槍の先) |
| アルトリウス | ラフ画(正面) ラフ画(背面) ラフ画(ヘアスタイル斜め背面) ラフ画(コスチュームインナー正面1) ラフ画(コスチュームインナー正面2) ラフ画(コスチュームインナー背面1) ラフ画(コスチュームインナー背面2) 柄の飾り 剣の鍔 手袋 ブーツ |
| カノヌシ | 彩色ラフ画(正面) 彩色ラフ画(横) ラフ画(正面) ラフ画(背面) ラフ画(横顔) |

いのまたむつみ氏が担当したキャラクターの設定画は手書きの説明が載っているのが特徴です。

シルエット、彩色原稿、デザインのポイントは下の画像のように1ページにまとめられています。

それぞれの美術資料に対してのイラストレーターのコメントも載っています。
デザインのポイントには下表のポイントに対してのイラストレーターの考え方が載っています。
| キャラクター | ポイント |
|---|---|
| ベルベット | まつ毛へのこだわり 鼻の描き方 唇 スカーフ 黒髪ロングヘア 配色 |
| ライフィセット | キャラクターが生まれるまで 将来有望感 ヘアスタイル 服が完成するまで 配色 瞳の色 |
| ロクロウ | 「テイルズオブゼスティリア」とのつながり デザインのテーマ 注目してほしいポイント デザイン時の苦労 完成デザインを見て ゲームとアニメのキャラクターデザインの違いについて |
| マギルゥ | デザインのテーマ 帽子の飾り 首元のファー デザイン時の苦労 ヘアスタイルのこだわり |
| アイゼン | キャラクターが生まれるまで 顔だち ヘアスタイル ウェディングスーツ風の服 天族の服装 ブーツの鎖 |
| エレノア | ヘアスタイル 髪飾り 靴の裏 長槍 配色 |
| アルトリウス | マント 長剣 文様 配色 |
| カノヌシ | カノヌシに対する印象 ベルベットとの共通点 ライフィセットとの共通点 ラスボス感 頭身 服の模様 全体の統一感 |

なお「TOB 公式設定資料集」には本書に載っている設定画と同様のものが多数掲載されており、さらに秘奥義カットイン、チャットイラスト、アニメ設定画、DLC設定画なども載っています。
とにかく設定画を見たいという方は紹介記事を参考に公式設定資料集の購入も検討するといいでしょう。
ただし「TOB 公式設定資料集」にはイラストレーターのコメントは一切載っていません。
イラストレーターのキャラクターデザインに対する考えた方を知りたい方は本書を購入しましょう。
Special Interview
キャラクターデザインを担当した以下のイラストレーターへのインタビューがそれぞれ4ページずつ掲載されています。
- いのまたむつみ氏
- 藤島康介氏
- 奥村大悟氏
- 岩本稔氏
インタビューページの構成は下の画像のようになっており、インタビューだけでなくページの下部にはデザインを担当したキャラクターのアニメーション用三面図と3Dモデル、それらに対するイラストレーターのコメントも載っています。
なお、アニメーション用三面図は「TOB 公式設定資料集」にも載っています。

次の2ページの下部にはカノヌシの三面図と3Dモデルが載っています。
インタビューには創作のノウハウ、キャラクターへの想い、他のイラストレーターの方への想いなど、本書でしか知ることができない情報が多数載っています。
インタビュアーの発言を下記にまとめましたので、インタビューの内容を想像する助けになれば幸いです。
いのまたむつみ氏へのインタビュー
単独女性主人公と知り思わず出た「大丈夫?」
- いのまた先生に「テイルズオブベルセリア」の話が来たのはいつ頃ですか?
- 「ゼスティリア」と世界観がつながっているというのは、いつ頃わかったのでしょうか?
- ベルベットはシリーズ初の単独女性主人公です。そうお聞きになった時の感想を教えてください。
- え、なぜですか?
- デザインを見ると、ベルベットは男性女性どちらからも支持されるキャラではないかと思います。性別を超えた存在感のあるキャラになっていますよね。
- 完成までに大きくデザインが変わったりはしませんでしたか?
- イメージとしてはつかみやすかったのですね。
- 復讐に燃える女性なので、あまり笑ったり泣いたりしませんよね。表情の変化が少ないですが、大変ではなかったですか?
- 黒を基調にしたヒロインと言えば、過去には「テイルズオブデスティニー」のルーティがいましたよね。
- ゲーム発売前から、ファンの反応は良かったのではないかなと思います。
- 2015年の「テイルズオブフェスティバル」で「ベルセリア」の発表があった時には、ベルベットのイラストが公開され、大いに盛り上がりました。その光景を見て、どのように感じましたか?
- 今年のフェスでも佐藤利奈さんが出演されて盛り上がっていました。
「テイルズオブ」シリーズで悪の主人公はありえない!?
- 主人公にもかかわらず、ベルベットは悪の側に属していますよね。シリーズ初の悪側の主人公ではないでしょうか?
- ベルベットのデザインは、けっこう攻めているように感じます。
- でも、完成稿のほうが深い悲しみのようなものが感じられませんか?
- ユーザーさんにも支持されそうな主人公です。悪の側から正義をやっつけていくというのは、ゲームとしても楽しいですよね。
- カノヌシも存在があるキャラクターですね。目を伏せている表情だけでも、ただならぬ雰囲気を感じます。
瞳に力があるからこそ目が大きく見える
- 今回はパッケージイラストでも、ベルベットを前面に打ち出しています。こういうパッケージは久しぶりだったのではないでしょうか。
- シリーズ初期は「デスティニー」のように、ひとりを押し出したパッケージもありましたよね。
- 顔を半分だけ見せるという構図は、最初から決まっていたのでしょうか。
- パッケージイラストの見どころを教えてください。
- 目が大きく見えますが、実は顔に対する目の面積はそこまで大きくありません。
- 下まつ毛もポイントなのでは?
- このイラストは手彩ですか?
- 服についている紐の質感まで感じられます。材質は革っぽいですよね。
- 本書の表紙にも、ベルベットを描き下ろしていただきました。
- 表紙イラストの見どころは?
はぐれ者の集まりだから縛りなく自由に描ける
- 今回も「ゼスティリア」と同様に、4人の方々がキャラクターデザインを担当しています。デザインをする際、他の方が描いたキャラクターはご覧になっているのでしょうか。
- 全体のキャラクターがわからないと、バランスが取りにくいのでは?
- 他のお三方のイラストをご覧になった感想は、いかがでしたか?
- 合わせようとしすぎると、それはそれでストレスも溜まりそうですね。
- 女性と男の子をひとりずつ担当されましたが、男女どちらが描きやすいというのはありますか?
- 今回、いのまた先生がやりとりしたのはアートディレクターの岩本さんですよね。奥村さんがアートディレクターを務めていた作品では、奥村さんとやりとりを?
- 岩本さんとのやりとりは、どのようにされていたのでしょう。
- 奥村さんと岩本さんで、ディレクションのやり方に違いはあるのでしょうか。
- 今回のキャラクター作りでいちばん印象に残っていることはどんなことですか。
- これまでの「テイルズオブ」作品ではこういう表現はなかったのですね。
- 全体を振り返って、「ベルセリア」のお仕事はいかがでしたか?
- 「ゼスティリア」で「テイルズオブ」シリーズ20周年を迎え、21年目に入りました。長らくこのシリーズに携わってきて、先生の中で変わったこと、逆に変わらないことはありますか?
- 先ほどベルベットは「テイルズオブ」シリーズっぽくない主人公というお話がありましたが、いのまた先生が考える「テイルズオブ」らしさとはどのようなものですか?
- 今回はベルベットとカノヌシというふたりのキャラクターを担当されましたが、やり切った感はありますか?
藤島康介氏へのインタビュー
前作から1000年前の世界を描く難しさ
- 今回の「テイルズオブベルセリア」も、前作「テイルズオブゼスティリア」に続いて、いのまた先生、奥村さん、岩本さんと4人でキャラクターデザインをされました。今回のお仕事は、いかがでしたか?
- でも、完成したキャラクターもゲームも評判がいいですよ。
- そもそも「ベルセリア」を制作するというお話が藤島先生のところに来たのは、いつ頃のことでしょうか。
- 「ゼスティリア」の1000年前の世界ということも?
- 世界観につながりがあると聞き、どう思いましたか?
- 確かに、1000年も月日が流れていますからね。
- エレノアの制服の紋様は、スレイよりもシンプルですよね。やっぱり1000年の時が流れるうちに、デザインもどんどん複雑化してスレイの服になった……ということでしょうか。
- アルトリウスやエレノアのほかにも、聖寮に所属する人々がいますよね。彼らの制服にも紋様が入っています。藤島先生が描いた紋様をもとに、BNEの方が制服をデザインされたのでしょうか。
地に足のついた力強いイメージに
- 実際のデザインの流れについてお聞かせください。
- 特に疑問に思ったのは、どんなことでした?
- 隻腕というのは、難しい設定ですよね。
- キャラクターを描く際には、服装のデザインから入っていったのでしょうか。
- アルトリウスは、ボスキャラ的な立ち位置ですよね。ボスキャラらしい存在感を出すのも大変だったのではないですか?
- なるほど。
- この世界の秩序を決める人ですから、重要な存在ですよね。
- やっぱり自分の描いたキャラクターが倒されるのは、ちょっと嫌だったりしますか?
- 主人公側のヒーローとラスボスを描くのは、どちらが好きですか?
- そういう意味では、今回のベルベットは異色のヒロインでしたよね。
真面目だけど制服を改造 相反する要望に苦戦?
- エレノアについては、いかがでしたか?
- それで、彼女の場合はスカートをアレンジしたんですね。
- でも、ミニスカートとロングブーツがかわいらしいですよね。こういうキャラを描くのは、お好きじゃないですか?
- ファンタジー世界が舞台だと、服の素材を考えるのも難しそうですよね。
- 下着などもそうですよね。エレノアは、制服の下にキャミソールとスコートを履いていますが、その下はどうなっているのでしょうか。
自分が描いたキャラクターも“自分のもの”ではない
- 今回はバンダイナムコスタジオの岩本さんがアートディレクターを務めています。藤島先生も、主に岩本さんとやり取りをされたんですよね。
- 奥村さんは今回はキャラクターデザイナーとしての参加でしたが、「テイルズオブエクシリア」などでアートディレクターをされていました。藤島先生から見て、奥村さんはどんな仕事をされる方ですか?
- 奥村さんが絵を描く際には、リズム感を大切にしているとお話しされていました。我々にはなかなかわからない感覚ですが、藤島先生はいかがですか?
- 奥村さんは常に絵を描いて、社内でも通勤中でもタブレットで絵を描いているそうです。
- タブレットで漫画のネームを描くのでしょうか。
- 藤島先生は、あまりタブレットでイラストを描くことはありませんよね。
- タブレットに慣れると、アナログの文房具は使わなくなるといいますよね。
- そうやって、漫画家さんもデジタルに移行していくのでしょうね。
- では、岩本さんについてのお話を。「ゼスティリア」でもアートディレクターを担当されていましたが、どんな印象を持たれましたか?
- キャラクターだけでなくて、ゲーム全体を見ているという感じでしょうか。
- 岩本さんは「命が生まれた」と感じる時に、キャラクターデザインの仕事にやりがいを感じているとお話しされていました。「産み落としたキャラクターが、育っていくのを見るのも楽しい」とも。藤島先生は、そういった感覚を抱くことはありますか?
- そうなんですか?自分が作ったキャラクターでも、自分が作った感じがしない?
- では、実際にゲームをプレイしてみると新鮮な感じがするのでは?
- 「そう言えば、これは自分が描いていたんだ」みたいな感じでしょうか。
- 漫画の場合は、ゲームのキャラクターデザインとは違いますよね?
- え、そうなんですか?
- ご自身の単行本が発売されたら、お読みになっていますか?
- 一ファンと同じ目線で読まれるんですね。
- 描き終えた時点で、すべてやり切っているからでしょうね。
- そういったところでは、ゲームのキャラクターも漫画もある意味共通しているんですね。
難しい要望だからこそステレオタイプにならない
- 「ベルセリア」は、PS4とPS3でリリースされました。シリーズとしては初のPS4タイトルでもありましたが、違いは感じましたか?
- では、今回のキャラクターデザインのお仕事を振り返っての感想をお願いします。
- アルトリウスの隻腕やエレノアの制服の改造などでしょうか。
- それをキャラクターに落とし込んでいくのは、確かに難しそうです。言葉では説明できても、イラストにするのはまた違う苦労があるように思います。
- いのまた先生にうかがったところ、「ベルセリアは寄せ集めのパーティーなので、そこまで他の方が描いたキャラクターに合わせる必要がなかった。自由に描いた」とお話しされていましたが。
- 今後のシリーズについてはいかがでしょうか。
- 21年目に差し掛かっているわけですし、まだまだシリーズは続いていくのではないかと思います。21年も続くゲームは、ひと握りしかありませんからね。
奥村大悟氏へのインタビュー
「エターニア」からかかわり「エクシリア2」では主人公を担当
- 奥村さんは、バンダイナムコスタジオ(以下BNS)の社員としてこれまで数多くの作品に携わってきました。まずはじめに、奥村さんと「テイルズオブ」シリーズのかかわりについて教えていただけますか?
- 「テイルズオブジアビス」では、アートワークス全般にかかわっていたとか。
- すべてのキャラクターを統括するとなると、仕事の幅が広そうですね。
- 「テイルズオブヴェスペリア」でも、アートワークスを手掛けたそうですね。
- 岩本さんは、BNSでは奥村さんの後輩にあたるのでしょうか?
- 次が「テイルズオブエクシリア」。この時はアートディレクターでした。
- 続編の「エクシリア2」では、主人公ルドガーのキャラクターデザインを担当しています。
- アートワークスなどを担当するうちに、自分でもキャラクターデザインをしたいという欲求がわいてきたのでしょうか。
- 主人公キャラを描くことへの緊張はありませんでしたか?
- その次が「テイルズオブゼスティリア」です。こちらもキャラクターデザインを担当されています。
とにかく華やかないのまたキャラ 細部にこだわった藤島キャラ
- アートディレクターとして作品にかかわる場合、いのまた先生、藤島先生とのやりとりはどのようにされていたのでしょう。
- おふたりのキャラクターデザインの魅力は、どこにあると思いますか?
- 岩本さんについてはいかがでしょう。
- 「エクシリア」は藤島先生といのまた先生がそれぞれ主人公を描き、以降、複数のキャラクターデザイナーが参加するようになりました。みなさんでデザインするのは大変なのでは?
- 結果的に、おふたりが参加されることで15周年にふさわしいタイトルになりました。
キャラクターデザインで大事なのは“リズム感”
- では、今回の「テイルズオブベルセリア」での役割について教えてください。
- いのまた先生や藤島先生のデザインを見てから描いたのでしょうか。
- 男性と女性だと、どちらが描きやすいという指向はありますか?
- アイデアはどんな時にわくのでしょう。
- ラフを描く時はアナログですか?デジタルですか?
- タブレットで、アイデアがわくまで描いていくんですね。
- キャラクターデザイン全般のこだわりを教えてください。
- リズム感、ですか。
- では、他の方がデザインしたキャラクターをご覧になっての感想をお願いします。
- 岩本さんがデザインしたライフィセットとアイゼンはいかがでしょう。
- 藤島先生が描いたエレノアは?
王道の安心感に加えて喜びや驚きがほしい
- 新入社員の頃から「テイルズオブ」シリーズにかかわっていたそうですが、ほかのシリーズを手掛けたことはありますか?
- 長らく「テイルズオブ」シリーズにかかわってきて、変わったと思うこと、変わらないと思うことは?
- でもそれは、ファンに望まれているということでもありますよね。
- 「ベルセリア」は路線が違いますし、新鮮な印象です。
- 今年の「テイルズオブフェスティバル」初日でも、奥村さんが手掛けたマギルゥ、ロクロウがスキットに登場していました。声優さんの演技も素晴らしく、人気が出そうでしたが、ご覧になりましたか?
- 先ほど、テーマやアイデアが浮かべば男女どちらでもスムーズに描けるというお話がありました。個人的に描いていて楽しいキャラ、今後描いてみたいキャラについて聞かせてください。
岩本稔氏へのインタビュー
要素を間引いて特徴を際立たせる
- まず、岩本さんと「テイルズオブ」シリーズのかかわりを教えてください。
- 最初に「レジェンディア」にかかわったのは、入社何年目のことですか?
- キャラクターデザインの仕事に興味があったんですね。
- 子供の頃に好きだった漫画やゲームは?
- 今の岩本さんとは、ずいぶん絵柄のテイストが違いますね。
- 「レディアントマイソロジー」のカノンノは、岩本さんが初めてデザインした「テイルズオブ」キャラクターですよね。
- なぜそこまで苦戦したのでしょう。
- 「レディアントマイソロジー」では、ウィダーシンも担当しました。
- マザーシップタイトルでは「ゼスティリア」のエドナが印象的です。
- ザビーダはいかがでしたか?
- ずいぶん思い切りましたよね。
- 「ゼスティリア」「ベルセリア」ではアートディレクションも担当しています。どのような役割ですか?
- キャラクター設定は、どのように考えていくのでしょう。
秩序ある白い世界を黒で塗りつぶす!
- 「ベルセリア」では、キャラクターの配置をどのように考えていきましたか?
- 悪だからこそ、黒いキャラが多いですね。
- 「ゼスティリア」とのつながりも、意識したのでしょうか。
- 女性単独主人公にすることは、最初から決まっていたのですか?
- キャラクターの割り振りは、どのように決めたのでしょうか。
- いのまた先生、藤島先生とはどのようなやりとりをされたのでしょうか。
- 聖寮の服も、アルトリウスの服をベースにしたのでしょうか。
- ベルベットはどんなオーダーでしたか?服をビリビリにしたり、下胸を出したりというアイデアは、岩本さんが「やっちゃいましょう」と言ったそうですが。
- アートディレクターの立場から見て、お三方はどんなキャラクターデザイナーですか?
- 奥村さんは、先輩に当たるんですよね。
伝えたいテーマを決め省略と誇張によってキャラクターを生み出す
- では、岩本さんのキャラクターデザイン術を。どのような道筋でデザインを固めていくのでしょうか。
- デザインする際、3Dモデルになることは当然意識しますよね。アニメにすることも意識しているのでしょうか。
- キャラクターをデザインするうえで、もっとも大切にしていることは?
- キャラクターデザインのやりがい、喜びを感じる瞬間はいつでしょう。
- 今後描いてみたいキャラクターは?
- ハードの進化によって、確実に表現できることが増えていきますよね。
- ちなみに、岩本さんが個人的に好きなキャラはどんなタイプですか?
- 最後に、岩本さんが考える「テイルズオブ」シリーズの魅力をお聞かせください。
Special illustration
以下のイラストレーターによる描き下ろしイラストやイラストレーターのコメントが載っています。
- いのまたむつみ氏(ベルベット)
- 藤島康介氏(エレノア)
- 奥村大悟氏(マギルゥ)
- 岩本稔氏(ライフィセット)

上からイラストレーターの名前、コメント、描き下ろしイラスト、プロフィールが載っています。
「テイルズオブベルセリア イラストレーションズ」の総評
本書にはテイルズオブベルセリアのメインキャラクターのイラストや設定画、キャラクターデザインを担当したイラストレーターのコメントやインタビューが載っています。
イラストや設定画などの美術資料は「テイルズオブベルセリア 公式設定資料集」にも同じものが載っているので、美術資料ではなくイラストレーターのキャラクターや作品に対するコメントやインタビュー記事などを見たい方に本書の購入を薦めます。
ただし、本書は公式設定資料集と比べて美術資料の掲載サイズが大きいので大サイズのイラストや設定画を見たい方、また本書限定の描き下ろしイラストが見たい方も本書を購入するといいでしょう。
「テイルズオブベルセリア イラストレーションズ」を購入する
関連記事
当ブログでは以下のテイルズオブベルセリアの書籍の内容紹介&レビュー記事も公開しています。
気になる方はぜひ見てみて下さい。
テイルズオブベルセリア 公式設定資料集
(C)いのまたむつみ
(C)藤島康介
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
(C)一迅社


